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スタッフコラム

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スタッフ全員で綴る連載コラム

Vol.108

2014年07月01日

中山 英明 <医院長>
大宇宙と小宇宙
 

子供のころの夢は天文学者になることでした。親に買ってもらった天体望遠鏡を覗いて月や土星を観察したり、図鑑に載っている星雲の写真を見てきれいだなと思っていただけで、特に宇宙について強い興味を持ったわけではありませんでした。高校時代物理は大嫌いで、大学入試の理科は生物を選択したくらいです。結局天文学者にはむいていなかったのですが、書店に行くと天文学のコーナーには足が向いてしまいます。
なぜ自分が今ここに存在しているのかを考えたときに、生命と宇宙について考えなければ理解できないと思うからです。それはもちろん哲学的にではなく科学的に考えた場合です。
宇宙は137億年前、無の空間に存在した超高温、高密度の点が急激に膨らみ誕生したと考えられています。100億年前に銀河系が誕生し、46億年前に銀河系の片隅で一つの星が燃え尽き、大爆発を起した際に原始太陽が生まれ、太陽を作った残りのガスから太陽系の惑星が生まれました。太陽系の誕生です。そして35億年以上前に地球に生命が誕生し、440万年前に人類が誕生しました。137億年を1年に換算した場合、1月1日に宇宙が誕生したと考えれば、人類が誕生したのは12月31日になります。
宇宙には1000億個の銀河があると言われています。私たちの住む銀河は銀河系(天の川銀河)と呼ばれて、夜空に見える天の川は銀河系を内側から眺めた姿です。銀河系は太陽のような星が約1000億個集まってできています。
銀河系の渦巻き状の円盤は直径が10万光年で、太陽系は中心から2万8000光年離れた場所にあります。
16世紀にコペルニクスが地動説を説いてから400年の間に、人類の宇宙に対する知識は飛躍的に深まりました。動いているのは地球だけではなく、太陽も銀河系も動いており、宇宙は不変ではなく膨張しています。
夜空に輝くほとんどの星は恒星と呼ばれています。地球にいちばん近い恒星は太陽です。肉眼的に見える星の数は意外に少なく4000個位で、地球からの距離が主に1000光年以内の星たちです。
夜空には88の星座があります。恒星がそれぞれ動いているため、実は星座は少しずつ形を変えています。
私たちの住む太陽系では質量の99.8%を太陽が占めます。太陽の直径は地球の約109倍で、その中心部分でエネルギーを作っています。中心核の温度は1500万度で、圧力は2400億気圧です。地球に届くエネルギーは約200兆キロワットで、100万キロワット級の原子力発電所2億基分に相当します。太陽から出た光は8分間で地球に到達して地球を照らし温めますが、これは太陽から出た光のたった20億分の1です。太陽はあと50億年間光続けるといわれてます。
生まれたての地球は劇的な温度変化や紫外線の影響で生命に適した環境ではありませんでした。地球に生命が誕生したのは35億年以上前です。生命は海から生まれ、海中の藍藻類が酸素つくり大気に放出し始めました。酸素は大気にオゾン層をつくり、生命に有害な紫外線を吸収するようになりました。そして4億年前に酸素呼吸をする陸上生物が現れ、人間はその遠い子孫になるわけです。
私たちの身体をつくっている細胞は総数60兆であるといわれています。それは200種類の細胞で構成されています。そのうち最大の細胞が卵子で、最小の細胞が精子です。最多の細胞は赤血球で全細胞の3分の1を占めます。私たちの身体の中の20兆の細胞が赤血球なのです。酸素を全身の細胞に運搬することの重要性を物語っています。生命の進化の過程で人間はあと何年間地球で生きることが許されるのでしょうか。
以前NHKスペシャルで驚異の小宇宙 人体という番組がありました。番組内容も素晴らしいものでしたが、なんといっても番組名に衝撃を受けたことを思い出します。私たちが一般的にいう宇宙を大宇宙とするならば、人体はまさに小宇宙とよぶのにふさわしい神秘的な世界です。大宇宙を+∞の世界とすると小宇宙は-∞の世界と考えることができます。
小宇宙(人体)に終わり(死)があるように大宇宙にも終わりがくるのでしょうか。宇宙がこのまま膨張し続けると、2兆年後にはすべての天体が姿を消すのだそうです。何もないところから何かが生まれ、また何もない無の状態に戻る。宇宙を構成するすべての物質は、期間の違いはあってもこれを繰り返しているのでしょう。

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