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スタッフコラム

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スタッフ全員で綴る連載コラム

Vol.035

2009年04月01日

宮坂 智子 <助産師>
キイちゃんの話

我が家には猫がいます。名前はキイ。オス。人間で言うと70歳近いおじいちゃん猫です。

15年ほど前、母が知り合いの家から譲り受けてきました。以来家族の一員として、大切に育てられています。もらわれてすぐに、持病があることがわかり、より大事に大事に育てられ、結果、かなりのメタボ猫になってしまいました。
体重は10キロ。寝たときのお腹周りは3歳の息子より大きいくらい。もともとの骨格も大きいようで、手足を伸ばすと1mくらいあります。

大きいキイちゃんは家族の人気者。温和な性格で、何をされてもあまり怒らないので、子供は猫を枕に寝る始末。走るのも疲れるのか、めったに走らず、階段を下りる様子は「どす!どす!どす!」まったく猫らしい俊敏性はありません。

病気が悪化したり、近所の野良猫とけんかしたり、事故にあったり、これまで幾度となく生死の境をさまよったキイちゃんですが、いずれも克服。「手がかかる子ほど可愛い」といいますが、まさにその通り。子供と同レベル(それ以上)の地位を確立しています。

そんなキイちゃんが、2月のはじめ、急に歩けなくなりました。後ろ足を引きずってヨタヨタ。「今度は何だ、病気の悪化か、怪我か・・・?」とかかりつけの動物病院に飛んで行ったところ「ヘルニア?かな?」という診断。太りすぎが原因の、尾骨のヘルニアのようです。「猫も太りすぎはヘルニアになるんだ!!」とびっくり。
そして言い渡された「絶対安静」と「ダイエット」。
ダイエットはまあわかります、でも、猫の絶対安静ってどうするの・・・?

獣医さんは「痛いから動かないと思うよ」と言いました。が、歩いてますよ、そこ!!

歩かせないためには、もう閉じ込めるしかありません。
動物病院で借りてきたケージを組み立て、寝る所とトイレを作り、嫌がるキイを中へ。
・・・。こっちをみている。「にゃー にゃー にゃー にゃー」・・・。隙間から手を出している。「にゃー にゃー にゃー にゃー」・・・。睨んでますね?でも出さないよ!!

治療に一日一回通い、自宅で朝晩、赤外線ランプを尾骨の辺りに15分照射。
にゃーみゃー言うたびに、猫に向かってくどくど説教。

そして1ヵ月後。見事復活。
体重も減り、8キロに!!・・・とはいえまだ大きいのだけど。
猫もこっちもとても大変な一ヶ月でした。でもがんばってよかった。よくなってよかった。

今日もキイちゃんはノシノシと歩き、さっき食べたばかりのからっぽのえさいれの前で、にゃーにゃーと人を呼びます。どこまでもマイペース。うらやましい。
しかしもう病気は諭吉さんがヒラヒラ飛んで行くので勘弁です。

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